愛車「FIAT ドブロ」が、予期せぬトラブルでディーラーに入庫して数日。その間の相棒としてやってきたのが、最新モデルの「FIAT 600(セイチェント)ハイブリッド」です。
ドブロから乗り換えると、まるで「精巧にできたおもちゃ」のような軽快さ。しかし、数日間街中を走らせてみると、この車の「得意な顔」と、ベテラン輸入車オーナーだからこそ気になる「シビアな現実」が見えてきました。
元VW T-Rocオーナーとしての視点、そして身長のある大柄な男性としての本音を交えて、忖度なしの代車レポートをお届けします。
第一印象は「キビキビ動くラテンの遊び車」

ドブロのガッシリとしたディーゼルエンジンの感触に慣れた身には、600ハイブリッドの動きは新鮮そのものです。とにかく動きがキビキビしていて、鼻先が軽い。イタリア車らしい「運転する楽しさ」を、街中の角を曲がるたびに思い出させてくれます。
マイルドハイブリッドの制御は非常にシームレスで、いつ電気が働き、いつエンジンが始動しているのか、意識させないほど自然です。静止状態からスッと動き出すマナーは、ストップ&ゴーの多い日本の都市部には非常にマッチしていると感じます。
【要注意】独特の「回生ブレーキ」に戸惑う瞬間

ただ、最新のハイブリッド車らしい「クセ」も明確に存在します。
アクセルを離した瞬間に、まるでエンジンブレーキを強くかけたような「グッ」という減速感(回生ブレーキによる充電)が発生します。スピードが予期せず落ちてしまう感覚があるため、最初は少し右足のコントロールに神経を使います。
私自身の感覚では少し気になるポイントでしたが、これについては、以前T-Rocをメインで運転していた妻の評価が意外なものでした。
妻の談:「回生ブレーキの減速感さえ注意すれば、以前のT-Rocと変わらない感覚で運転できる。視界も良くて街乗りは本当に楽!」
ドイツ車からイタリア車への乗り換えを検討している女性オーナーにとって、T-Rocレベルの運転しやすさがあるというのは、非常に高い評価と言えるでしょう。
【本音】背の高い男性には「運転席の狭さ」が難点

ここからは、大柄な男性オーナーとしての厳しい視点です。
以前、フォルクスワーゲンのTクロスについても触れたことがありますが、この600ハイブリッドも同様の課題を抱えています。「背の高い男性が乗るには、運転席の居住性が少しタイトすぎる」という点です。
イタリアンデザインを優先したためか、ルーフの絞り込みやダッシュボードの配置が、私のような身長のある男性が座ると、どうしても包まれ感を通り越して「狭さ」を感じてしまいます。
T-Rocのように、大柄な男性でもゆったりと理想的なドライビングポジションを確保できるドイツ車的なパッケージングを期待すると、少し肩透かしを食らうかもしれません。このあたりは、デザインと居住性のトレードオフと言わざるを得ません。
総評:メインカーか、最高のセカンドカーか

数日間、街乗りを中心にテストして出した結論はこうです。
「メインカーとして家族全員で長距離を走るには少し心許ないが、女性が街乗りで日常使いするセカンドカーとしては、これ以上ない魅力的な選択肢である」
ドブロのような包容力や、T-Rocのようなカッチリとした万能感はありません。しかし、その「おもちゃのような愛嬌」と「街中での圧倒的な機動力」は、間違いなくこの車の武器です。
長距離走行での疲労感や高速域での挙動については未知数ですが、少なくとも「日常の移動をワクワクするものに変えたい」という目的であれば、600ハイブリッドは満点に近い回答をくれるはずです。
次回:ドブロ、ついに退院へ?
代車での生活も刺激的でしたが、やはり私にはドブロのあのサイズ感とディーゼルの頼もしさが恋しくなってきました。
次回は、いよいよイタリア本国からの回答が届く(はずの)ドブロの修理進捗についてご報告します。エラー履歴の残らない謎の不具合は、果たして解決したのか?
輸入車オーナーの皆様、ぜひ次回の更新もチェックしてください!



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