「EX30の新しいモデル、入りました。かなり面白いですよ。」
いつもお世話になっているボルボディーラーから連絡が来たのは、平日の昼過ぎでした。
正直、その時点ではそこまで期待していなかったんです。
最近のEVって、速い。静か。快適。
そこまではもう当たり前になってきています。
でも、どこか“家電っぽい”。
輸入車を35年乗り継いできた人間としては、どうしても「機械を操る感じ」や「車との対話感」を求めてしまうんですよね。
だから今回も、
「どうせ速いだけなんだろうな」
くらいの気持ちでショールームへ向かいました。
結果から言います。
完全にやられました。
特に驚いたのは、
- 3.7秒の加速
- 想像以上にしなやかな足回り
- 小さいのに妙に上質な乗り味
この3つ。
試乗が終わったあと、ディーラーを出てからもしばらく頭の中がEX30でいっぱいでした。
久しぶりです。
「もう一回乗りたい」と素直に思えたEVでした。
毎回の事ですが、写真NGがとても痛いところです。
第一印象。「あ、このサイズ感いいな」と思った
ショールームで実車を見て最初に感じたのは、“ちょうど良さ”でした。
最近のSUVって、本当に大きいんですよね。
全幅が広すぎて立体駐車場で気を使う。
都内の細い道で疲れる。
コンビニ駐車場でも気を使う。
でもEX30 クロスカントリーは違いました。
全長4,235mm。
数字だけ見るとコンパクトなんですが、実車は不思議と安っぽく見えません。
むしろ凝縮感がある。
しかもクロスカントリー専用のマットブラック加飾がかなり効いています。
これ、写真より実車の方が圧倒的に良いです。
変にギラギラしていない。
でも存在感はある。
北欧車らしい“引き算のデザイン”をかなり感じました。
リフトアップ20mm。この「たった2cm」が効いている
通常モデルより20mmリフトアップ。
数字だけ見ると小さい差なんですが、実車だとかなり印象が違います。
SUVっぽい腰高感が自然に出ているんです。
しかもやりすぎ感がない。
最近のSUVって、無理にゴツく見せようとしている車も多いですが、EX30 クロスカントリーは妙に上品でした。
「アウトドアも行けます!」みたいな押し出し感が薄い。
でも、ちゃんと道具感がある。
この絶妙なバランスは、かなり好きでした。
内装は最初ちょっと戸惑った。でも10分後には慣れていた

運転席に座った瞬間、まず思ったのは、
「メーターどこ?」
でした。
本当に何もないんですよ。
かなり潔い。
エアコン操作から車両設定まで、ほぼ中央ディスプレイへ集約されています。
正直、最初は少し構えました。
私は古い輸入車もかなり乗ってきたので、物理スイッチが減りすぎると逆に不安になるタイプです。
でも、走り出すと考え方が変わりました。
視界がとにかくスッキリしている。
視覚的ノイズが少ないんです。
これ、長時間乗るとかなりラクだと思います。
しかもEV専用設計なので、見た目以上に室内が広い。
コンパクトSUVなのに圧迫感がかなり少なかったです。
そして問題の加速。これは本当に笑ってしまった
今回試乗したのはツインモーター仕様。
0-100km/h加速は3.7秒。
数字は知っていました。
でも実際に踏むと、ちょっと笑います。
「え、これ本当にボルボ?」
と口に出そうになりました。
アクセルを踏み込んだ瞬間、背中がシートに押し付けられる。
しかもEV特有のタイムラグなし。
昔乗っていたターボ車みたいな「溜め」がないんです。
踏んだ瞬間に来る。
この感覚はやっぱりEVならではですね。
しかも恐ろしいのは、これだけ速いのに車側がまったく慌てないこと。
涼しい顔で加速する。
ここが逆に怖いくらいでした。
一番感心したのは“足回り”だった
実は今回、一番印象に残ったのは加速じゃありません。
足回りです。
EVってバッテリーが重いので、サスペンションを硬くして誤魔化している車が結構あります。
だから段差で「ドンッ」と来る。
これ、EV試乗だと毎回かなり気になるポイントでした。
でもEX30 クロスカントリーは違いました。
かなりしなやか。
マンホールを踏んだ時の突き上げも丸い。
「あ、これちゃんと作り込んでるな」
とすぐ分かりました。
しかも19インチを履いているのに、不思議なくらい角が立たない。
ここ、かなり驚きました。
最近試乗したEVの中でも、乗り味の完成度はかなり高いと思います。
SUVなのに“背の高い感じ”が薄い
これも印象的でした。
クロスカントリーなので20mmリフトアップされています。
でもカーブで変に揺れない。
ロール感がかなり自然なんです。
理由はすぐ分かりました。
低重心です。
バッテリーを床下に積むEVらしい安定感がかなり効いている。
感覚としてはSUVというより、ちょっと背の高いハッチバックに近い。
運転がかなりしやすいです。
サイズ感も含めて、日本の道にすごく合っていると思いました。
正直、「EV=つまらない」は古い考えかもしれない
試乗前は、
「EVは便利。でも趣味性は薄い」
どこかそんなイメージを持っていました。
でもEX30 クロスカントリーは、その印象をかなり変えてきました。
もちろんエンジン音はありません。
シフトチェンジの鼓動感もない。
でも、その代わりに、
- 圧倒的な加速
- 静けさ
- 上質な乗り味
- サイズ感の良さ
こういう“新しい価値”をちゃんと持っていました。
しかも、ただ未来っぽいだけじゃない。
ちゃんと「車として気持ちいい」。
ここが大きかったです。
まとめ|久しぶりに「また乗りたい」と思ったEV
ボルボ EX30 クロスカントリー。
正直、試乗前よりかなり印象が変わりました。
小さい。
でも安っぽくない。
速い。
でも怖くない。
静か。
でも退屈じゃない。
特に足回りの完成度はかなり高かったです。
私は昔ながらの輸入車も好きです。
ディーゼルの鼓動感も好き。
でも今回ばかりは、
「EVもここまで来たか…」
と本気で思わされました。
もし今、
- EVに興味はある
- でも家電みたいな車は嫌
- 走りも質感も妥協したくない
そう感じているなら、一度試乗してみてほしいです。
たぶん、想像よりかなり“ちゃんと車”しています。

